駐車場問題から学ぶ。家づくりの図面トラブルにどう対処する?

2024/10/18

住宅業界では日々、住宅会社とお客様とのあいだでいくつものトラブルが発生しています。そのなかでも多いのが図面に関するもの。今回は「住宅業界あるある」のトラブルのひとつ「駐車場問題」から、この問題の原因と対策を考えました。

こんなつもりじゃなかったが頻発!駐車場問題ってなに?

ある住宅会社は、新築注文住宅のプロジェクトを担当し、スケジュールに沿って無事完成しました。しかし、完成した我が家を見たお客様から「駐車場が狭すぎて車を止められない!」というクレームがあったのです


通常、住宅は着工前に図面の最終版に関する承認(施主の承認印)が必要です。承認印を得ずに着工していたのなら、住宅会社の重大な責任問題に発展します。


今回はしっかりと、お客様から承認印を得ていました。にもかかわらず、お客様から「聞いていない!」と言われてしまったそうです。最終的にお客様も怒りを収めたものの、営業マンは長時間をかけてお客様を説得する必要が生じました。

図面のやり取りで生まれる細かな確認不足が大きな問題に発展することも

こうしたトラブルは、決して珍しい事例ではありません。お客様の大半は図面を見慣れていないため、図面に書かれている数字から住宅の完成図を鮮明にイメージすることは難しいです。


そのため、住宅会社はさまざまな資料を用意して、お客様に説明をする必要があります。何度も打ち合わせを重ね、そのたびに図面を修正して最終版を見せ、承認を得るというのが一般的な流れです。


一方で、家づくりはローンの申請や着工など、さまざまなアクションに締め切りがあります。それぞれのスケジュールを守るため、スピードを優先して図面の修正などのやり取りを記録に残さず、各種作業を進めることがあります


打ち合わせで「〇〇を修正します」「はい、分かりました」といったやり取りがあっても、途中の会話に関する記録がない。そこで起きるのが、先ほどのような「聞いていなかった!」というトラブルです。

簡単に記録できる手段を用意しよう

最終的に完成した図面の承認を得るのは、住宅会社にとって必須事項です。それに加えて、打ち合わせの記録を詳細に残すことも、後々のトラブルリスクを下げることも非常に大切です